ぼくの太陽 きみの星

5.本当のパパに

4時過ぎに家に帰ると、ママが仕事から帰ってきていた。

珍しい。


「ママ、早いね!」

「今日はね、このあと会議があるからって、3時までだったの。

ちょうどいいから、ケーキ買って来ちゃった」


えへへーと笑いながら、冷蔵庫から白い箱を取り出す。


「やったぁ。

……あれ、3つ入ってるよ」

「鷹耶くんも呼んできて」

「なぁんだ、2つもらえるのかと思ったのにぃっ!」


スキップしそうな勢いで2階に上がると、鷹耶の部屋をノックした。



「何? 未怜? 入って」


中から鷹耶の声がする。

あたしはドアを開けて、鷹耶の部屋に首だけ入れた。



鷹耶の部屋なんて、滅多に入らない。

思わずきょろきょろと見回す。



無機質な、まるで、ロボットが住んでるみたいな部屋。

きちんと片づいて、生活感がない。
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