きみとベッドで【完結】

◇恋霧中‥‥side SIKI

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1年契約しているレンタルロッカー。


2畳分くらいの、


狭いけれど隠しものをするには充分な小部屋。



夕方ここで服を着替え、じゃまな荷物を置いて、


身軽になって先生の部屋に向かう。



6月に入ってからの3週間の、あたしの日課。




From:幹生
Sub:無題
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時間があったら店においで




届いていたメールを確認して、ケータイの電源を切る。


それも中のかばんに入れて、あたしは扉をロックした。



こうして捨て去ってしまいたいものをこの小部屋に隠して、


あたしは日々あがいている。



幸せになるためにじゃなく、






誰かを不幸にするために。

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