きっと ずっと もっと。

Two

自分の部屋に戻ると、机の上に散らばる大量のプリント。
情報誌の山。

今、片付けなきゃならないもう一つの問題が、あたしの口に深い溜め息を零させる。


――就職。


もう、2月なのに。

高校の卒業式を一ヶ月後に控えても尚、未だ決まる事のない、あたしの進路。


不況の煽りを受けた由々しき問題は、教師達の頭をも悩ませ、あたしにまざまざと現実を見せ付けた。


だからこそ気付いてしまった、あたしとコーちゃんの間にある現実に。


快楽だけが生む秘密の関係は、長引けば長引く程、虚しくなるだけだ。
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