オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】

約束の日曜日は朝から秋晴れの気持ちいい日だった。

駅前に着いたとき、チカがキメてきなさいと言った意味が分かった。


1ヶ月前にスタバで知り合った一高の男性諸君もいらっしゃいましたから。

来た人たちを追い返すわけにはいかず、あたしは軽くチカを睨んだけど、当のご本人は涼しい顔で知らんぷり。

あたしは後でチカに晩ご飯を奢らせよう、と密かに決心した。


あたしたちはローカル線に乗り換え、郊外にある東部動植物園に到着。


やっぱり高校生ともなれば、グループ交際すると言ってもみんなぞろぞろ仲良く集団で行動、って訳にはいかないみたい。

入場料を払って門をくぐった先にある中央広場で、あたしたちは集合時間を決めてそれぞれ解散する事にした。


その頃にはカップルが自然と出来てたりするけど。

ユリは当然ながらジュン君とだし、チカは流石にケン一筋だからそれもわかる。

マリリンはずいぶんと楽しそうだったナル君と既に腕を組んじゃったりして……


で、あたしは。


以前とは違い、マモル君がそばにいた。
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