恋口の切りかた

三、ともだち

 
 【漣】

俺はあんぐり口を開けた。

「オレのマネだ!?」

何を言ってるんだこいつは。


「うん、いつも棒を振り回してるでしょ」

「棒じゃねえ! これは刀だ! 武士の魂だっつの!」

「刀? 木の棒だよ?」

「『木の刀』だ! 木刀だ木刀!」

「ふーん」


──はッ!?

話がそれてしまった。
そうじゃなくて、俺のまねって……、


「オレはあんな速い技なんか、できねえぞ」

「うん。あのね、初めはまねだけしてたんだけど」
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