破れぬ誓い

第六話:鬼の副長




あれから屯所に帰ったアタシ。


ずっと血に染まった羽織を眺めていた。


近藤さんに「体に付いた血を流すといい」と風呂を進められ、総司には外回りを代わってもらった。


綺麗な白と蒼の羽織はいつの間にか紅く染まっていた。


同じ紅でもアタシのカミとは違う。


どす黒くアタシを飲み込みそうな黒だった。





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