依存~愛しいキミの手~

面倒くさい

朝食を食べ終わり、顔を洗い歯を磨く。


ワイシャツに腕を通し、ボタンを止めながらテレビの星占いを見る。


短く切ったスカートをはき、ラルフの紺色のベストを着て、スミスのセンハチを両手でぎゅっぎゅっと横に伸ばす。


いい具合に伸びたら、足を通してふくらはぎの真ん中よりちょい上くらいにソックタッチで止める。


化粧をし、寝癖のひどい髪をアイロンで伸ばす。一服しながらニュース番組にチャンネルを変え、友達にメールをする。


しばらくして友達からピッチにワンコが来たら、当時流行っていた都内の男子校の通学鞄を持って家を出る。


これが毎朝の流れ。


何か平凡な毎日に戻ったなぁと感じた。


「おはよー」


毎朝一緒に登校している友達に挨拶をした。同じ団地に住んでいるから、幼なじみのようなもん。


家から学校までは徒歩5分というかなりな近所。近いおかげで、あまり遅刻しないで済んでいる。


校門の所で友達の彼氏が待っていたので、手を振って別れた。


教室に着くと、何やら空気が重い…。


…めんどくさい時に来ちゃったな…失敗した…。


とりあえず挨拶して席に着き携帯を開いた。
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