依存~愛しいキミの手~

和解

待ちに待った金曜日。


朝から気合いを入れて化粧をした。


…雨だし、1度帰ってきたら化粧し直した方がいいかな?…でも時間が微妙だしな…。


なんてことを考えながらいつも通り友達と学校へ行った。


階段を上っていたら圭介から電話が来て嬉しさが込み上げる。


今日は終わるの早かったんだ。


「もしもし?」


「おはよ。もう学校?」


いつもの会話だ。


「今階段上ってるよ。今日は早いね。雨だから?」


「そ。…あ、今日さ学校に迎え行くよ」


え!?


「りょうさんもともさんからお前と同級生だったって聞いたみたいで、今日学校まで車で迎え行くから一緒に行くか?って誘われたんだ」


「そうなんだ!」


「…まぁあいつらもついてくるって張り切ってるけど(笑)」


後ろで優と美香が何か叫んでるのが聞こえてきて笑ってしまった。


「分かった!今日はお好み焼きのためにお腹減らしておく(笑)」


私が笑いながら言った。


廊下を歩いていると、ちょうど知美が教室から出てきた。


「おはよ、圭介くん?」


手で電話で話す仕草を見せながら小声で話かけてきた。


私は笑顔で頷く。


「ともさんいるの?」


圭介に声が聞こえたみたいだ。


「うん今会った。」


「じゃあ切るな。また着きそうになったら連絡するよ」
< 131 / 441 >

この作品をシェア

pagetop