プリンセスの条件
■運命の恋■

*お姫様の憂鬱


「待てよ!マイ!!」

「やだッ、しつこいってば!!」


腕を捕まれて身動きがとれなくなった。


「お前が逃げるからだろ!?」

「っていうか、もう別れたんだから関係なくない!?」

「オレは認めてねー!!」


もうお分かり頂けたでしょうか?


そうなんです。

別れ話が拗れてしまっているんです。


「オレのどこが不満なんだよ!?」

「不満はない」

「じゃあッ」

「ただ……結婚は違う気がする」

「はぁ?」


意味分かんねーと不満丸出しの顔をしているのは、つい5分前に別れた元カレのタカヒロ。


「なんか直感的に違うって思ったのッ!だから無理ッ!!」


つい5分前、タカヒロにプロポーズされたのに別れを切り出した非情な女のあたしは、鈴川真愛(マイ)。


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