゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚

「改造計画その3」




―――――――・・・



「お、おはよう…ございますぅ…。」



朝の騒がしい教室。


そんな教室に響く私のぎこちない挨拶。


一気に静まるクラスメート。


そりゃそうだよね。



クラスのみんなが唖然としているなか、私はスタスタと自分の席に座った。



ほら、誰もおはようって返してくれるわけないじゃん。



何でこんな虚しいことをしてるのかというと、それは先輩いわく…



『改造計画その3…
“自分から挨拶しろ”』



昨日の公園で発表されたのだ。


あ、結局昨日…
あのあとどうなったかって?


あの後、先輩に抱きしめられながら泣いてしまったその後…



――――・・・



「落ち着いたか?」


「は、はい…/////」



めちゃくちゃ緊張した私とは正反対に、先輩は何でもない顔して離れた。



…先輩にしたら、女の子を抱き締めるなんて大したことじゃないんだよね。



「明日、朝教室に入るときクラスメートみんなに挨拶しろ。」


「は?」


「は?じゃない。
いいか?自分から挨拶しろ。」



相手に有無を言わせない先輩の俺様口調。

この人は、優しいかと思えば命令しちゃったり…これはツンデレってやつ?


そして今日の朝、改造計画その3を実行したってわけです。



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