インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~

第2章/第4節  はじめての東京

始発電車に飛び乗った。



だれも
どこへも
行く当てなどなかった



しかし、
以前いた施設に戻ろうとは
だれも考えてなかった。



「じゃあさあ、東京いってみない?」



だれかがそういった。



反対するものはなかった。



それで
一路、東京へ。




ワイワイガヤガヤ。




それはもう楽しかった。



似たような境遇にあって、ともにひどい目にあってきた。



それから
やっとのことで解放された



みんなで
その喜びを噛みしめた。



しかし
それもつかの間
現実を突きつけられた。





一万円。




はたして、
それで東京までいけるのか。



それに
お弁当やら
お菓子やら
買っていたら
どんどん
お金はなくなっていく。




「ねえ、新幹線に乗ってみようよ」



だれかの提案で
新幹線にも乗った。
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