街で君の唄を聞いた

やっぱりそうなる


「おかわり」

「「「…」」」



あたしと双子は言葉がでないでいる。


さっき暴れていたのが、今こうして食堂で優雅に食べているんだ。
しかもまだ生きてる。

どうやら本人によると、時間が止まっていたとか。


だからこんなに若い肌をもって、髪の毛サラサラでいられるのか…。



「はははは。そんなに驚かないでくれ」

「驚きですよ。驚き以外のなんでもない。だってもう400年以上生きてる人がここで食事って…」

「まあ気にしないでくれ」

「…」

そんな話をしている中、食堂の扉が開けられたらと同時に、二人の男性、ジュマルド皇子とヴィーノが入ってきた。

ジュマルド皇子はなんとも無いんだけど、ヴィーノが頭を包帯で巻いている。
そっか…。かなり頑張ったよね。


…っていうと、レザとメレナもそうなるんだけど…、レザはあんな大怪我だったのに、動いて平気なんだろうか…。



「よぉ先祖」



うわー。
昔の王にタメ語使ってるよこの人。
しかも何か軽々しい!



「お、やっと来たね。ずっと君の事食事しながら待ってたんだよ。さ、前に座って」

「ベルアーノさん、一応僕が現皇子です。そして何より言いたいのが、ここは僕の城ですからね?」

「知ってる」

「え?」

「まぁ君達座ってよ。話したいことが山ほどあるからさ」



ニッコリ笑うベルアーノ王の顔は、ホントに綺麗な顔立ちとも言えよう。
おい、何かイケメンが大勢いるぞ。

イケメン好きの人にとっては、かなり嬉しいことだろう。
“こんなにイケメン揃いだったら死んでもいいわ”とかいう人絶対いる。

死んでどうする。




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