先生との恋☆Second・Story☆完結☆

有言即実行



……暑い。



だけど、嫌じゃない。そう思える、ここ。中庭。

前に入院した時とは場所が移動されていたベンチ。


今はあの、大きな木の下にあってちょうど太陽の光を遮って影を作ってくれてる。


きっと冬は寒いから太陽が当たる場所に設置されていたんだろう。

時々吹く風が気持ちいい。


院内の響くようなガヤガヤ声に耐えられなくて、ここへと避難してきた。


3人くらい座れるベンチを一人で占領。


寝転がった体勢のまま、上を見上げれば緑の生い茂る葉の中から光が見えて少し目を細めてしまう。

のんびり、だなー。

することが無いからか、ここでの時間は1日がかなり長く感じる。


朝も早くに起こされるし、決まった時間にご飯は出てくる規則正しすぎる生活。おまけにすることがないからどうやって時間を潰そうかくらいしか考えることがない。


「……こーころちゃん」


このまま閉じて少し寝てしまおうと思っていたけれど、声をかけられた事で再び開く瞳。


微かに当たっていた光が、完全に遮られる。話相手の登場に思わず口元が緩んだ。


「本当に部屋いないんだねー」


「部屋、行ったの?」


「ううん、行く途中で見つけた」

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