子うさぎのお世話

ごちそうとママ





――――パァーーンッ!!!



「「……!!?」」



「春君おかえりなさ~い!二人とも高校入学おめでとうーー!!」



目の前で星が弾けるような音がして二人で固まった。



久しぶりだからと時春を誘い帰った真白家の玄関で、



クラッカーを持った雪兎の母…真白茉百合(マシロマユリ)に、二人は満面の笑顔で迎えられた。



クラッカーから飛び出した紙のリボンが、ぺしりと雪兎の顔にかかる。



「…ママ。」



言葉はそれしか出てこずに



雪兎はリボンを顔に貼り付かせたまま、浮かれる母に困惑気味の視線を向けた。






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