王様の、言うとおり

よん。王様と授業態度




【よん。王様の授業態度】






『はい、教科書40ページ開いて〜。』




先生のその声で、一斉に皆教科書を開きだします。


が、お隣の……王様は爆睡中。





両腕を枕にして、顔をこちらに向けて。

いつもどこか馬鹿にするような双眼は瞼の裏に隠れています。

半目とか、口開いてたりしていたらちょっとは親近感が湧くのに……。



寝顔も綺麗なんて許せません。




つい憎たらしくなってしまい、握ってるシャーペンに力が入りました。


朝だって、時間が来て目覚ましが鳴っていてもまだ寝てたのに。



まだ寝るの。

先生に怒られればいいのに……寧ろ先生、気付いて怒って下さい。



そんな期待を込めて、先生を見るけれど、先生は教科書に夢中で辺りを見回そうとはしない。


教科書ばっかり見てないで気付いて下さい。



気づかれないと、それを分かってて横のキングは寝てるのだろうけど。



可哀相に、先生。

先生によって寝る寝ないが判断されてますよー……。

……これで頭も良いだなんて。



悔しい。



私なんか、1時間寝ただけで全く意味が分からなくなるから必死で睡魔と闘ってる、と言うのに。



寝なくても分かんないのに……。


一度、ノートに移した視線をもう一度隣へ。






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