世界が終わる前に

繋がる世界、恋の始まり



それからまた彼と、凸凹な高さの肩を並べて席へ戻った。


すると、私の持ったメロンソーダに逸早く気づいたらしい相田さんの仲間の一人の女子が鋭い視線を向けてきた。



「ちょっと、どうしてあんただけそれなわけ?」


「あ、えっと……ごめんなさい」


「はぁ?謝って済む問題じゃないんだけど。あーあ、あたしアイスティーがよかったのに――…」



相田さんの仲間の女子の台詞を遮って咄嗟にもう一度「ごめんなさい」と謝ろうとした瞬間、その子のそれを遮ったのは私の頼りない声なんかじゃなかった。



「…――飲みたいもんあんならあんたが自分で取りに行けばいいだろ?」


「……は、い?」



低く響いたやっぱり穏やかな彼の声色に、相田さんの仲間の女子が心底驚いた表情を浮かべた。


その表情には「なんでこんな女庇うの?」という感情も感じられたのは、彼が私みたいな女を相手になんかしなさそうだからで、ほんの数分前に初めて会った子に嫉妬させちゃう彼は、やっぱりずば抜けてカッコイイ男の子なんだと思う。


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