Rose of blood

婚約者

子供の頃はいつもこの部屋で過ごしていた。


見慣れた部屋。


国王である父に家族で食事をしようと言われ、久しぶりに顔を合わせた。


テーブルを父、母、セリアル、俺の四人で囲って座っている。


そして部屋のすみには使用人が数人立っている。



『アマンダとは会っているのか?』

『いえ』

『婚約者だろう』

『何度も言いますが、俺は認めていませんよ』



顔を合わせると必ずアマンダの事を口にする。


それが嫌で父とは極力会わないようにしていた。






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