Rose of blood *short story*

結婚式

後1ヵ月後にはシエルとの結婚式が控えている。


結婚式はお城の門を開門し、国民もお城へ入れるようにすることにした。


シエルは渋っていたが、みんなに祝福してもらえるような式にしたかった。


それに、リオとルナのこともまだ発表していないから、一部の者しか私たちに子供がいることを知らない。



「ローズ、本当にお色直ししなくていいの?」

「はい。披露宴を行うわけではないですし、純白のドレスが着れるだけで私は嬉しいですよ」

「ローズがいいならいいんだけど…」



エマおば様は色んなドレスを着て欲しいみたい。


人生一度しかない結婚式なのに…としきりに言われている。



『まだ母上は納得していないようだな』

「そうね、エマおば様の気持ちは嬉しいけど本当に純白のドレスだけで十分なの」

『きっと純白のドレスを着たローズは一段と美しいんだろうな』

「純白のタキシードを着たシエルも一段とカッコイイと思うわ」



こんな私たちの様子を呆れたように見ている人がいた。





< 32 / 135 >

この作品をシェア

pagetop