四竜帝の大陸【青の大陸編】

18

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(*ここからは日本語を『 』にし、異世界が言葉を「 」となります)

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「選ぶの? これからっ!?」

私は自分の眼がぎらつくのを感じた。
だって、だって!

『ファ……ファンタジーだ! きゃ~! コスプレ!』

ものすごい数の衣類に圧倒されつつも、興奮してしまう。
ハクちゃんの服の腕がスパーンと切れているのに慌てた私を、カイユさんは優しくなだめ、寝室の奥にある衣裳部屋(なんとハクちゃん専用!)に連れて行ってくれた。

ここには、ハクちゃんが‘もらった’服があるのだと……。
かなり昔にもらったらしいけど、説明されても単語がいまいちわからなかったので「ま、いいか」ってことにした。
細かいことを気にしないのが、異世界生活のこつのような気がするのよね。

『ふあ、ふぁ?……こすぷ?』

ハクちゃんは人型になったら‘声’を出せるようになった。
私の日本語も喋れるようになるつもりか、鸚鵡返しで質問してくるんだけど。

「ごめ……なさい。説明、まだむずかしい」
「わかった」

ハクちゃんは衣装室の中にあるソファーに長い足を組み、座っている。
偉そうだ。
すごく。

見た目のせいか、性格のせいか。
黒地に金の刺繍が眩い詰襟の長衣を着たその姿は、絶対に悪役!
地球を征服しにきた遠い惑星の皇帝陛下か、勇者に立ちはだかるラスボスの魔王様か。

「りこ?」

はぁ~、しかし怖い顔よね。
綺麗すぎるって逆に損なんだって知りました。

「りこ」

大きな手が遠慮がちに伸ばされ、真珠色の爪で飾られた優美な指が私のスカートをつまんだ。

「怒っているのか? 我が服を斬られたからか?」

竜の時と同じ。
ハクちゃんは私に直に触らないようにしているみたい。
力が強いかららしいけど……。
ん?
今、斬られたって言った?
斬られ……。

「トリィ様。これなどはいかがです? さぁ、こちらもご覧になって下さい」
「あ、はい。見ます! わっ、すごい。どれも似合ますです!」

私の聞き間違い。
だって、私がうたた寝してる間も側に居たんだし。

それにハクちゃんは強いみたいだから誰かに服を切られるなんてね。
しかもあの切れ方。
まるで腕を切断したみたいだった。

そんなの、ありえない。
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