狼様の愛のカタチ理論【番外編】

コイツは俺の物






―――――…
―――…



「せ…扇李!本当に駄目だってば…扇李!戻らないと」


「………」


扇李に強引に連れられること数分


必死に話し掛ける私とは対照的に扇李は何も話さないで黙々と廊下を歩く


気づけば会場からは声も届かないくらい離れてしまい…


絶対に怪しく思われた、そんな不安が私を押し寄せて…



「扇李ってば!」


無理矢理に脚をとめると、扇李が振り向いて―…









「……んっ…!」


頬に手が添えられると同時に、扇李の唇が重なった―…


「ちょ…んん」


触れるだけのキスじゃない。いきなりの熱い口付けに彼の服を握るとそれを待っていたかのように


さらに深く熱くなるキス―…



扇李…こんなところで…!ば、馬鹿!


ただでさえ、あんな所を見られたのに…離れているとは言え、もしキスしてるところも見られたら…なんて考えたら


不安がわたしをおそい、扇李の胸元を押して唇を離せば、ゴツンと額が重なる



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