赤い狼 四

:厄介な痕






―――――――
――――
――





「やっと勝ったぁ~~~!!」



「やったな!稚春!」



「うん!もう指が痛い~。」



「俺も痛ぇ!」




あれから2時間後、私と連は苦戦して意外と強かった裏ボスにやっと勝ててやりきった感に浸っていた。




「これはハイタッチだな!」



「ハイタッチしとく?しとく?」



「「いぇーい!!」」




パンッとぃぃ音を立てて連とタイミングよく手を合わせる。



どんなもんだい!!




「俺も手助けしたのに~。」



「嘘つけ。奏は邪魔しかしてねぇじゃねぇか。


お前のせいでなぁ、俺は一回死んだんだからな!もう少しでクリアできそうだったのに!」



「それは連の腕が悪いだけでしょ。俺のせいにしないでよ。」



「んだとコラァ!!」



「やんのかテメェ!!」





………何でこう、連と奏は喧嘩ばっかりするんだろう。



はぁー。と無意識にため息を溢す。



何だか喉が渇いたな~。




床から立ち上がり飲み物を確保する為、キッチンへと足を向かわせる。




< 26 / 457 >

この作品をシェア

pagetop