【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
社長と秘書の日常

side美優紀



「おはようございます、社長。今日は10時から会議がありますので、この資料に目を通しておいてください」

わたしはそう言って、まだ眠たそうな顔をする社長の机に資料を置いた。

わたし、藤枝 美優紀。28歳。職業は社長秘書。


「わかった。あっそういえば、例の件はどうなってる??」

「そのことなんですが、まだ取引先から返事はありません」

「……そうか」

「わたしは席を外しますので、なにかあったらお呼びください」

「ああ」


わたしはそのまま、社長室を出た。

わたしが社長の秘書になったのは、つい1年前のことだ。
もともと別の部所に配属される予定だったが、社長直々の指名により社長の秘書になった。

最初は秘書になんてなるつもり、全くなかった。
しかし、社長に気に入られたがために、そのまま秘書を続けるハメになってしまった。

なんて最悪だと最初は思ったけど、今はもう社長の秘書にもすっかり馴染んでしまった。
かれこれもう1年以上も秘書をやっている。

まぁ今ではこれが、わたしの"秘書"としての日常なのだ。
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