【BL】保健室のベッドで





「…あ、うん」


珍しく気の抜けた声。
その相槌には色気の" い "の字もない。

恥ずかしいとか、そんな気持ちは無いけど…頬はやっぱり熱い。


「じゃー、両想いだね」

「…え?」

「だーかーら、両想い。遊びで抱くほどチャラくはないんでね、俺」


へー、両想い。

ってことは、先生も僕のことが…好き?


「……嘘だ」

「嘘じゃないよ」


気づけば先生の腕の中にすっぽり納まっていた身体。

先生の華奢な身体からは想像できなくくらい痛いくらいに強く抱きしめられる。


頬に先生の柔らかい髪が触るたび、くすぐったくて…
気持ちいい。離れたくない。


ずっとこうしてたい。






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