LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

K//好きだからこそ




成美の“助けて…!”の一言は、自身にも恐怖が襲った。

義理の兄貴が居た筈なのに、マンションから飛び出れば、元カレに引きずられて居た。

何が起きて居るかわからないまま、泣き叫ぶ成美を抱き締めた。

しかし、簡単に福智清太を殴る事も出来ず、背中と足を強打し、動けないようすのヤツに近付いた。



「…何で成美を苦しめる」



潔く離れる事が出来ないほど、惚れてたのかも知れない。

けど、良い大人の男が何故、あんな事をしなければならない。

俺にはこいつが理解する事が出来ない。

無論、するつもりもないが。
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