恋色カフェ

動揺


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「高宮さん、彼氏いるんすよねー……。

いなかったら立候補しようと思ったんだけどな」


最初の挨拶の時、店長に名指しされていた勝沼(かつぬま)君が、私の目の前にコーヒーのカップを置きながらそんなことを言った。


「えー。年上なんか興味ないでしょ」



今、閉店後の店内には、勝沼君と私の2人だけ。


片付けで最後まで残っていた勝沼君が、同じく仕事が終わらず残っていた私に

『残ったブレンドコーヒー、捨てるの勿体ないんで飲みに来ないすか』

と、誘いに来た。


店長から名指しされるだけあって、女の子に気を持たせるような台詞は言い慣れているんじゃないか、と感じる。



「そんなことないっすよ!

俺にとって、年上はかなり魅力的な存在っすから」


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