二重人格神様
第1章

出逢い







――――――…
――――…





『ねぇ、パパ…あそこの岩には…なにが書かれているの?』



『ん?…あぁ、あれはね…龍神様だよ』


『りゅ…龍神、様?』


『そう、この世界のすべての海や水の神の神様なんだ』



『……へぇ…』


それは、ずっと、ずっと昔しのこと


私が物心がつきはじめた頃、幼稚園の夏休みを利用してお父さんの実家の田舎に遊びに行った時だった



お父さんと二人、田舎の自然豊かな砂利道を散歩していた時


私は村を流れる川にその岩を見つけた



綺麗な川に2メートルほどの大きな岩は誰もが脚を止めて見てしまうくらい不格好だったのを今でもおぼえてる



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