気ままに生きる
第2章 自由を求めて~音楽とドラッグ、夢のはざ間で

現実逃避をしていたよ…ルームの頃

 カップスを辞めたものの、歯科技工士は難しそうですぐにあきらめた。何をやろうというあてもなく、京都に神社やお寺へお参りに行ったり、富士山の近くにある自衛隊まで戦車を見に行ったりしていたね。

 音楽をやろうとはあまり思わなかったよ。何かを深く考えることもなかった。それまでがあまりにも忙しかったからきっと現実逃避をしていたんだ。

 そんな時、マシュー・ザルスキー(ギタリスト、スクール・バンドや加部正義ソロアルバム等で一緒に演奏をしている)やジョン山崎(第6期ゴールデン・カップスのキーボード担当、その後スクール・バンド等で一緒に演奏をしている)なんかがうちに遊びに来たんだ。そのうちどういうきっかけか忘れたけどジャム(特に曲を決めることもなく、即興で演奏すること)でもしようよって話になった。林恵文、区伝栄、ジョン山崎、マシュー・ザルスキーがメンバーだった。バンド名はルーム。

 神津島(東京都・伊豆諸島)に仕事があるらしいって言うんで、とりあえず行こうってことになった。でも実際にやったのは5日も無かったかな。後になってからCharから聞いたんだけど、俺らの代わりにCharが神津島へ行ったみたい。俺らがアンパンばかりやっているんで、代わりに呼ばれたんだって。
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