届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

7 はじまりの悲しみ…


いきなり幸せはやってくるもので…。

お兄ちゃんと気持ちが繋がったことが不思議なんだけど嬉しくて。

毎日、目が覚めるたびに、夢だったんじゃないかって…。

隣で眠るお兄ちゃんの顔を見ちゃって。

あぁ~、夢じゃないんだって実感できる。

だけど、いけないのは分ってる。

今まで押し殺してきた、お互いの気持以上に。

深く繋がりたくて。

何かを刻み込みたくて。

微かに震える唇。

ゆっくりとお兄ちゃんの唇と重なる。

ただそれだけなのに。

体の奥から熱い何かが体中に駆け巡って。

ギュッとお兄ちゃんにしがみつく。

まるで空気を奪われたみたいで。

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