二重人格神様

きっかけ






―――――…
―――…




「………」


「はぁっ…いのり、そんな怖い顔をしないでくれないかな」


「…いやです」



そして、グレン君達と別れたその日の深夜



海鈴さんに、グレン君のことを問いただそうと待っていたのだ


ここ最近、何日も連続で来ているから必ず来ると確信してベッドの上で正座をしていれば


なに食わぬ顔で海鈴さんは来た




そして、よほど酷い顔をしていたのか


彼は部屋に入った瞬間に私の顔を見るなり全てを察し、苦笑いしながらベッドに座り今に至る





「それで海鈴さん。昼間のこと…説明して下さい。どうして、グレン君にあんな風に接したんですか?」


「んー…」



「海鈴さん、言いましたよね?グレン君が大切だって、それなら、どうしてあんなことを…」



ベッドに座る海鈴さんに近付くと、海鈴さんは少しめんどくさそうに視線を落とし私をみる



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