《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~

甘い血~花奏side~

小笠原先生は早退してしまった。



私を護って妖狐と戦って。
もしかして、妖狐の放った呪詛にやられたとか。



私は先生のコトが気になって仕方がない。


放課後、私を訊ねて、先生の主治医がやって来た。



「先ほどは自己紹介せずに、申し訳ございません。私は天草千早と申します」



「先生の容体は?」


「先に知弥様は部屋に戻り、休んでおられます」


「そうですか」



「知弥様の婚約者となる花奏様には少しお話が…できれば、知弥様を見舞って頂きたい」



「いいですけど…」


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