届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

9  ひとりぼっち…


あれから絢音は学校に来なくなった。

きっと先輩の事が、相当ショックだったと思う。

あたしだって、お兄ちゃんが急にいなくなったら。

…考えただけで苦しくなるよ。

だから、あたしに出来る精一杯のことを考えた。

前に絢音がこんなお兄ちゃんが欲しいなんて言ってたから。

少しでも絢音の心を癒せるならって思って。

お兄ちゃんに相談した。

そうしたら、お兄ちゃんも了解してくれて。

「オレで力になれるなら、絢音ちゃんのお兄ちゃんになってくるよ。」

優しいほほえみを浮かべながら。

ポンと優しく頭を撫でてくれた。

それから絢音を励ましに、毎日通ってくれているけど。

あたしは全然会えなくなって。

放置されているみたいに感じる。

そりゃ、たまには朝、学校に行くときとか会えるけど。

一人ぼっちと変わらいよ。

ただ…かまって欲しかっただけ。

だから、いつものイタズラ心のつもりだった。

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