オオカミヤローに捕らわれて

★全部欲しい★ 《Side -Toga-》

なぜだか妙にイラッとした。


何気なく吹雪に聞いた、『彼氏いるのか』という質問。


『彼氏位いる』と言われた瞬間オレの中に黒いものが滲み出て………気づいたら吹雪を抱き抱え、ベッドに落としていた。


「ちょっ……統牙様!?何のマネですか!?今掃除してるんですから………」


「“統牙”」


「―――え?」


「オレの事、“お坊ちゃま”や“統牙様”じゃなくて“統牙”って呼べよ、吹雪」


ベッドに寝かされた状態の吹雪に跨がり、両手をベッドに押しつける。


オレの言葉を聞いた吹雪の頬が、みるみる内に真っ赤になった。
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