こちらミクモ探偵事務所5

忘レモノ


調べるものも、調べきった。
話を聞きたくとも、お目当ての人間は、警察からの事情聴取で今は家にいない。

三人は部屋に戻り、トランプをしながら状況を整理した。
しかし、話しても見えてこない事もある。

いつしか、辺りは暗くなっていた。

「恐らく、あの拳銃は信夫さんのものだろう。だから、机の引き出しに弾があった。これは説明できる」

「問題は、食器棚にあった弾だよな。誰のだろう?」

さっきから、この話ばかり繰り返している。
羽兎が諦めたようにトランプを投げ出し、床に寝転ぶ。
そして、冗談染みた口調で言った。

「案外、みどりさんのだったりしてね」

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