恋愛温度(番外編も完結しました)
§Ⅲ 嘘

事件

 1.事件


課長の電話番号を携帯アプリのナビに入れ探して歩く。

この辺のはずなんだけど?

なかなか、思う通りに見つけることができなくて、

途方に暮れているうちに、

すっかり日が暮れてしまった。

折角早退してきたのに意味がなかった。


「何やってるのかしら私。アホだね。」


一人で、自虐ってる私。


「あれ?野原さん?」


振り向くと、課長が立っていた。


「うわあああっ!」


私のあまりに大きすぎる驚き方に、

課長は済まなそうに頭を掻いた。


「急に声かけて、すみません。」









< 100 / 311 >

この作品をシェア

pagetop