焼け木杭に火はつくか?
本編

(1)

『小説。原稿用紙十枚くらいの。オッケー?』
『おう。まかせとけ』




酒の席のこととは言えさ。
なんでこんな厄介なことを。
俺はほいほいと引き受けちまったかねえ。
いや。
酒の席だったからか。
飲んだら。
そこそこに飲まれちまうタイプだったんだよな。
実は。


ついつい気が大きくなり過ぎて、どう挽回すればいいのかさえも皆目見当がつかない、そんな大馬鹿野郎的な大失敗を、つい最近しでかしてきたばかりだというのに。
懲りもせず、またやらかしてしまった自分に呆れるしかなかった。


どうしようもないやつだよな。
全くあの大失態を。
反省してねえな、俺。
いや。
それを言うなら。
進歩がねえ、か?


三島良太郎(みしまりょうたろう)は、まだ何も書き込まれていない大学ノートの白い頁を眺めながら、本日、最初のため息を盛大に吐き出した。
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