溺愛シンデレラ~キミとHappyWedding~

~純名side~

* * *

週末の日曜日は樋口さんとデート。


私の声に惚れたと言っていたけど…容姿は女子社員の中でも地味な私。


化粧品メーカーで社内は私服とあって皆、服装にメイクには気を遣っている。


私も周囲を見て、ファション雑誌を参考にしながら、流行には遅れないように気を配っていた。


でも、どうも…分からない。


樋口さんは絶世を誇る美形の顔に長身、高学歴の持ち主。
そんな、完璧な人が天涯孤独で地味な私に惚れるワケが。


思い切って、呼び出された昼休みの会議室で訊いた。



「キミが栗原秘書と同じ施設の出身で、縁故でこの会社に入社したコトも…知ってるよ」


「樋口さんって…セレブですよね」


「えっ?」


いつも着ているスーツは全てオーダーメイド。

ネクタイも靴も全てブランド物。

< 53 / 277 >

この作品をシェア

pagetop