恋する刑事(デカ)~君のハートに狙いをつけて~

危ない女~紫苑side~

「…心愛を張り込みから外す?たくっ…いつから…そんなに偉くなった?紫苑」


「・・・今はあなたの下っ端ですが…いずれ…俺は本部の人間になります。龍崎警部補の上に立つんですよ。俺の言葉に素直に従えば、親父にあなた…」



「・・・別のルートから捜査にメスを入れ欲しいキモチもある」



「現場復帰と拳銃所持の許可をください」


「・・・潜入捜査は違法だ…店で捜査をするならお前ら二人共…休業扱いだ…」



「・・・容疑者は佐藤だと俺…断言しましたが…実は・・・」



俺は龍崎警部補の耳元で耳打ちした。
でも、それはガセ…心愛を佐藤から引き離す為の策。


「・・・」


龍崎警部補は吸いかけの煙草を唇から離して、深くグレーの煙を吐き出す。



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