キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛

 醒覚




嵐は突然やって来る…---



いや、突然ではなかった。

あらかじめわかっていた事だけど、だがわかっていたからといって避けられるわけでもないし、被害が軽く済むわけでもない。





月曜の朝、執務室で洸貴と俺はぞれぞれのデスクで仕事に取り掛かり始めたところだった。




突如、静寂は破られた。



「お招きいただきありがとう!

思ってたより、まともな会社みたいね」



朗々と言い放ち、ヒールの足音高く執務室に乱入ってきたのは、


上川妃紗子---


洸貴がサポートセンター改革のため召喚した魔女だ。



ハーフアップにセットしたマロンブラウンの巻き髪、

仕立ての良いベージュのスーツに、ブラウスの襟元からチラ見えするパールのチョーカー。

足元は危険な武器になりそうな9センチピンヒール。

彫りが深く派手な造りの顔を、ベージュとベージュピンクで上品に仕上げたメイク。

外見だけで言うなら、テレビで見るような安っぽい女優よりずっと綺麗でゴージャスな女だ。



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