orders!

2.






昔から一緒だった洸ちゃんと遠くなったきっかけは、私が中学3年生の頃のこと。

確かあの日、私は洸ちゃんの部屋で勉強を教えて貰っていて、いつも通り二人きりでいた。





『今日の分はここまでっ。洸ちゃん、ありがとー!』

『勉強くらい教わらなくても出来るようになれよ、バカ』

『いいじゃん!どうせ暇だし!』

『暇じゃねーよ』





パタンと閉じたノートに、響いた私の笑い声。会話と会話の合間、ほんの少しの無言が漂う。


< 35 / 160 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop