秘蜜の秘め事

第4章

どうしよ、まだ信じられないかも。

憧れの人とつきあうことになったなんて…。

これはもう、一生分の運を使い果たしたと言っても過言ではない。

「ううっ、どうしよう…」

そう呟いたわたしに、
「何が?」

聞こえたのか、古沢さんが聞いてきた。

自分が今いる場所が、古沢さんの仕事場兼書斎だと言うことを思い出した。

当然古沢さんが目の前にいる訳で…ヤバい、どうすればいいのやら。

戸惑っているわたしに、
「本当に僕でいいのかい?」

「…えっ?」

古沢さんの言った意味がわからなかった。

僕でいいって…何が?
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