アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
#年上のヒト
「ハァ~、今日も忙しかったナァ~」
午前中は、お客様とのドレスの打ち合わせ、
午後は、2組のお客様のそれぞれの式場の見学、
夕方、またお店に戻り、新規のお客様の対応。
私の勤める『マリアージュ』
結婚を予定しているカップルのために、
総合的にプロデュースする会社。
1階が店舗、2階がオフィス、
3階は社長室と社員のための食堂や休憩室がある。
結構大きなビル。
短大を出てずっとこの会社にいるから
社長や、専務なんかは、私を頼りにしまくってる。
一応、”主任”の肩書きをもらってるけど、肩書きだけね。
今日もハードな一日を終え、更衣室に入ると、
先に着替えていた
3つ下の小笠原千夏(オガサワラチナツ)が、私に言った。
「先輩、ちょっと一緒に寄ってほしいとこあるんですけど…」
彼女は、彼女が入った年の同期の中で一番仕事の覚えが早く、
ミスも少なく、お客様の評判も良い。
一度、彼女を市外にある他店舗へとの話が上がったが、
私が離したくなかったので、反対した。
それくらい、有望株!
「ん~?何か買い物?」
着替え終えて、
更衣室のドアを開け、社員が使う階段へ向かう。
「い~え、占い!!」
ニヤリと、笑いこちらを向きながら力強く言った。
「え?!」
う、占い…デスカ…