オフィスの甘い獣(ケダモノ)
【3】 握られた弱み

佑月side~

「返事は訊くまでもないか…」



「…私…社長室に戻ります…神宮寺副社長」



「…俺が正式にこの会社に来るのは明後日だから…よろしく…佑月」



「気易く…呼ばないで下さい…」



「俺とお前の仲だ…それとも…忘れたのか?あの濃密な夜を」





「…あれは…貴方が…」



現実逃避とアルコールの勢いが重なり…

私と彼は共に一夜を過ごした。




その事実は消せないけど…


それを盾に彼に迫られるのは悔しい。


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