捨てる恋愛あれば、拾う恋愛あり。

~3回目のデート

 
***


「惣介さんってこんな深い青のイメージでした」

「え?青ですか?」

「はい。最初に会った時の印象です」


私が目の前に広がる青の世界を眺めながらポツリと思ったことを口に出すと、隣にいる惣介さんは少し驚いたような声で私に問い掛けてきた。



今日は2回目のデートに引き続き、惣介さんの車でちょっぴり遠出のデート。

デートすることを決めた日から今日の待ち合わせ時間まで、私はすごく緊張してしまっていたんだけど、いつも通りの惣介さんに助けられて、今のところはたぶんいつも通りに惣介さんの隣に居れていると思う。

今日のデートの場所も惣介さんのチョイスで水族館に連れてきてくれた。

水族館は夏のイメージだったから、車がそこに着いた時は少しビックリしたけど、実はあまり水族館に行ったことがなかった私は、水族館がデート場所だと知ってテンションが上がってしまった。

水族館に入る前の入り口にあるイルカを象った木にさえはしゃいでしまうほどで。

……車という密空間から解き放たれたっていうのも、はしゃいでしまった大きな理由ではあったけど。

そんな私を見て、惣介さんは笑ってくれていたけど、ちょっと子供っぽすぎたかなと反省中。

いざ水族館の中に入ると、外のキラキラとした明るさとは打って変わって、辺りは薄暗い照明が灯っていてすごく幻想的で。

私は一気に大きな水槽の中を泳ぎまわる色とりどりの魚たちに見入ってしまっていた。

その館内や水槽の青が、最初に会った時の惣介さんの印象にぴったりだったんだ。

 
< 96 / 254 >

この作品をシェア

pagetop