悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~

貧富の差



翌日、あたしは早速ルカの屋敷の図書室に行ってみた。


大きく重いドアを開けると、天井まで高さのある本棚に本がびっしり詰まったいる。


「うわ……。前に来た時も思ったけど、ここ、本当にすごい」


あたしは本棚を見上げ口を開けたまま部屋の中に入る。


じゅうたんの埃の匂いや、古くなった本の匂いがツンと鼻をつく。


学校の本棚には、置いてある本の種類によってジャンルが書いているから見つけやすいけれど、ここは何も書かれていない。


「何がどこに置いてあるのか、さっぱりだ……」


小さく声を出したはずなのに、無音のこの部屋では妙に大きく聞こえた。


「うーん……まずはどんな本を見たいか、なんだけど……」


あたしはドアの側にあった本棚を物色する。


だけど……。




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