私は男を見る目がないらしい。
2.一緒に居たいと思える男

*朝食は甘いスクランブルエッグ 「ずっと一緒にいたくてさ」

 

**

どん!と目の前にボストンバッグが置かれた。


「……何これ?旅行にでも行くの?」

「え?いやー、ここに住もうと思って。いいだろ?」

「……は?いきなり何言ってんの?いいわけな」

「よし、決まり~!あ、俺料理できるし、料理担当になろうか?あっでも、美桜も俺のために愛のこもった料理作りたいか。やっぱ、だよなー。それなら俺は他の家事するから!」

「ちょ、ま、待ってよ、まだいいなんて言ってな、んっ!」


……朔太郎と復縁してから数日後のある夜、テレビをぼんやりと観ていたら朔太郎が突然私の部屋を訪れた。

その手に持っていたのはボストンバッグ。

どこかに旅行でも行くのかと思えば、いきなりの同棲宣言。

もちろん勝手に決められて受け入れられるはずのない私が朔太郎に噛み付こうとすると、逆に噛み付かれた。(←イマココ)

 
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