恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

みんなの想い


活気あふれるザワザワとしたお昼休み。


すれ違う人たちが、怪訝そうにあたしを見て通り過ぎていく。


その顔から逃れるように、あたしは一つの教室にたどり着いた。


2-B。


そうプレートの掲げられた教室のドアからそっと顔だけを覗き入れると、すぐに対象者は見つかった。


4人で机を囲みながらワイワイと楽しそうにしているその姿に、どうやって声を掛けようか迷った。


誰かに呼んでもらおうかな。


考えながら視線を送っていると、ふとその人物が頭を上げた。
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