恋はしょうがない。~職員室であなたと~

友達の婚約者




梅雨明け間近の7月の夕方、真琴のアパートの郵便受けに封書が一つ届けられていた。

見てすぐに、結婚式の招待状だと分かる。

夏休みに結婚式を挙げる予定だと聞いていた、友人の静香からのものだと、真琴はすぐに気が付き微笑んだ。


静香は真琴よりも二つ年上の前任校での同僚で、親しい友人だった。
2年前に静香が異動になってからは、お互いに忙しく頻繁に会うことはなくなったが、たまにメールでやり取りをしている仲だ。


3月に親しい仲間たちと会った時に、結婚することは聞いていた。
仲間たちから「相手の人に会いた~い!」ともてはやされて、静香は、

「機会があったら紹介するね。すっごくカッコよくて、びっくりするから」

と、のろけていた。


結局そんな機会などなく、静香のお相手に会えるのは、結婚式の時になりそうだ。




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