白い恋の結晶~キミへと続く足あと~

切ない関係



新学期といえば……身体測定。


テストの次に嫌いなもの。


身長は変わってないのに、体重だけが年々増えてるし……。


体重計には毎日乗ってるから、学校で体重をはかる必要はありません……。


男子は4組、女子は5組で体育ジャージに着替えを済ませる。


スタイルが良ければ、こんな身体測定なんかで憂鬱にならずに済むのになって、毎年思うんだ。


あたしはマキと着替えを済ませ、体育館に向かう為廊下に出る。


すると、ちょうど着替えを済ませた男子達も4組からゾロゾロと出てきて、柊とぶつかりそうになり立ち止まった。


「ビックリした……」


あたしが急に立ち止まって目を丸くすると、柊もあたしの驚きが伝染したのか同じリアクションになった。


「俺もビビったし」


お互い同じように驚いたから、おかしくてプハっと吹きだす。


「あ~あ、身体測定とか嫌だな~。身長伸びてるかな~」


柊のあとに続いて4組から出てきたハルは、憂鬱そうに大きなため息をついて首をグルリと回していた。



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