あなたを愛する者

7.嫉妬と恋心


「杏やっぱりー、なんだか変わったぁ」





昼休みの教室。



お弁当を食べながら、ミカが私に言った。







「そう?」


この数日、ミカからよく言われている。







「うん、なんだか毎日楽しそう」



「そうかな?変わらないけど」





「入江先輩のせいかなぁ?」




ニヤニヤと笑いながら言うミカ。









「ぶっ……入江先輩!? 違うよー」




私は飲もうと口にした烏龍茶を、吐き出すところだった。




何か言いたそうだと思ったら、それか……。






「えー、違うのぉ?」





確かに入江先輩との毎日のメールは続いてるし、英語を教えてもらうため、時々会ったりもしてる。




でも、ただそれだけ。





とても優しいし、カッコイイし、頭は良いし。



入江先輩はとても素敵だ。






でも、なんだか違う。








『あの手紙の差出人はあなたですか?』







そう聞きたいけど、どこかで答えを聞くのが怖いと思っている。







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