ギャップ彼女 2

記憶のかけら



真っ暗な闇の中、私は彷徨って歩いていた。



…ここどこ?







――――――

―――

―ー













「うっ、うっ…」



小さな女の子がうずくまって泣いているのを見つけた。私は、そっとその女の子に近づいた。





『どうしたの?大丈夫?』


「うっ、うっ…。パパが…ヒック、パパが…」



依然うずくまっているので顔は見えない。





『パパがどうしたの?』



しゃがみこみ、話しかけた。





「あたしのせいで…ヒック………あたしは悪い子…悪い子…。ごめんなさい。ごめんなさい」



『大丈夫だよ。そんな泣かないで』



私は、蹲っている女の子を優しく頭を撫でた。







「悪い子は消えなきゃだめ…。ごめんなさい、ごめんなさい。だって……あたしのせいだよね?」


『そんな事……』




そんな事言っちゃダメだよと言おうとしたのだが、言葉が続かなかった。









え…



















―――顔を上げたその女の子は、小さい頃の私だったんだ
< 30 / 479 >

この作品をシェア

pagetop